防災セットは、災害時に必要な備えとして重要です。保存食・保存水は、長期間の停電や断水に備えるために必要不可欠です。非常用トイレや衛生用品も、衛生状態を保つために欠かせません。家族構成や健康状態に合わせて、防災準備をカスタマイズすることが大切です。家族全員が安全で快適な環境を維持できるよう、しっかりと準備をしておきましょう。
防災用品というと、水・非常食・懐中電灯・携帯トイレなどを思い浮かべる方が多いでしょう。
もちろん、こうした基本的な備えは大切です。
しかし、防災準備で忘れてはいけないのが、
ということです。
赤ちゃんがいる家庭、高齢者と暮らしている家庭、薬を服用している人がいる家庭、食物アレルギーがある家庭、ペットと暮らしている家庭。
同じ「4人家族」でも、必要な防災用品はまったく同じではありません。
市販の防災セットをひとつ購入して終わりにするのではなく、最後に「わが家に足りないものは何だろう?」と考えて追加することが大切です。
家族ごとの準備を考える前に、まず基本となる防災用品を確認しましょう。
代表的なものには、
・飲料水
・非常食
・携帯トイレ・簡易トイレ
・懐中電灯
・モバイルバッテリー
・携帯ラジオ
・カセットコンロ・カセットボンベ
・ティッシュ、トイレットペーパー
・ウェットティッシュ
・マスク
・救急用品
・着替え、下着
・暑さ、寒さ対策用品
などがあります。
大規模災害では停電・断水・物流の停止などが長引く可能性があります。
家庭では最低3日分、できれば1週間程度を意識して備蓄しておくことがひとつの目安です。
飲料水については、1人1日約3Lが目安とされています。
例えば4人家族なら、
3L×4人×7日=84L
となります。
実際に計算してみると、「思っていたより必要だった」と気付くかもしれません。
一度に全部そろえるのが難しい場合は、少しずつ増やしていきましょう。
赤ちゃんや小さな子どもは、大人と同じ防災用品だけでは十分とはいえません。
例えば、
・乳児用ミルク
・哺乳瓶や授乳用品
・離乳食
・紙おむつ
・おしりふき
・着替え
・抱っこひも
・子ども用の薬
・普段食べ慣れているお菓子や食品
なども確認しておきたいものです。
災害時には、いつも使っている商品がすぐ手に入るとは限りません。
特定のミルクや離乳食しか食べられない場合は、少し多めに備えておくと安心です。
また、小さな子どもにとって避難生活は大きな環境の変化です。
普段から食べ慣れている食品や好きなお菓子なども、状況によっては子どもが落ち着くための助けになります。
高齢者と暮らしている場合も、普段の生活を基準に必要なものを考えてみましょう。
・普段服用している薬
・お薬手帳の情報
・眼鏡
・補聴器や予備電池
・入れ歯用品
・大人用紙おむつ
・杖などの補助用品
・食べやすい食品
・防寒用品
など、人によって必要なものは異なります。
非常食についても、硬い乾パンなどだけでは食べにくい場合があります。
普段の食事に近いものや、食べやすさを考えた食品を用意しておくことも大切です。
災害時に忘れたくないのが薬です。
毎日服用している薬がある方は、「薬も防災用品のひとつ」と考えておきましょう。
薬そのものだけでなく、
・お薬手帳
・処方内容が分かるもの
・薬の名称を記録したメモ
などを準備しておく方法もあります。
スマートフォンに必要な情報を保存しておく場合でも、停電やバッテリー切れを考え、紙でも確認できるようにしておくと役立ちます。
薬の備蓄や災害時の服用について不明な点がある場合は、自己判断で増減せず、平常時に医師や薬剤師へ相談しておきましょう。
食物アレルギーがある場合は、特に事前準備が重要です。
災害時に配布される食料が、必ずしも本人に適しているとは限りません。
普段から食べているアレルギー対応食品などを備蓄し、定期的に賞味期限を確認しておきましょう。
家族以外の人にも分かるよう、
「○○アレルギーがあります」
など必要な情報をまとめておくことも考えておきたいポイントです。
犬や猫などのペットも大切な家族です。
人間用の備蓄だけでなく、
・ペットフード
・飲料水
・薬
・リード、ハーネス
・ケージ、キャリーケース
・ペットシーツ
・トイレ用品
・写真や飼い主情報
などを準備しておきましょう。
避難所によってペットの受け入れ方法やルールが異なることがあります。
自宅周辺の避難所ではどのような対応になっているのか、平常時に自治体の情報を確認しておくことも大切です。
防災用品を全部リュックに詰めようとすると、重くなり過ぎて持ち出せなくなる可能性があります。
そこで、
と
を分けて考えてみましょう。
非常持ち出し袋には、避難するときにすぐ必要になる最低限のものを。
水や食料、トイレットペーパー、カセットボンベなど量が多くなるものは、自宅備蓄として準備します。
「避難するための備え」と「在宅避難を続けるための備え」は目的が違います。
両方を用意しておくことがポイントです。
非常食を購入して、そのまま何年も保管する方法だけが備蓄ではありません。
普段食べている食品を少し多めに買い、
を繰り返す「ローリングストック」も活用できます。
例えば、
・レトルト食品
・缶詰
・パックご飯
・乾麺
・インスタント食品
・飲料水
・お菓子
など、普段から食べているものなら無理なく続けやすくなります。
「非常食だから特別なものを買わなければ」と考え過ぎず、いつもの食生活の延長として備えることも方法のひとつです。
防災用品をそろえるだけではなく、家族で災害時の行動について話し合っておきましょう。
確認しておきたいのは、
・避難場所はどこか
・家族が別々の場所にいるときはどうするか
・連絡が取れない場合の集合場所
・誰が非常持ち出し袋を持つか
・高齢者や子どもを誰がサポートするか
・ペットをどう避難させるか
などです。
災害は、家族全員が自宅にそろっているときに起きるとは限りません。
学校、職場、買い物先など、離れた場所にいる場合も想定しておきましょう。
防災用品は、一度用意したら終わりではありません。
子どもは成長します。
家族の健康状態も変わります。
薬が変わったり、ペットが増えたり、引っ越したりすることもあります。
そのため、定期的に、
「今のわが家に、この防災用品で大丈夫?」
と見直してみましょう。
例えば春と秋など、年に1~2回「防災点検の日」を決めておくと忘れにくくなります。
食品や飲料水の賞味期限、乾電池、モバイルバッテリー、衣類のサイズなども一緒に確認しておくとよいでしょう。
🎒 市販の防災セットに「家族専用の備え」を追加する
👶 乳幼児・高齢者など年齢に合わせて必要品を見直す
💊 常用薬やアレルギーなど個人ごとの事情も考える
🐶 ペット用品も人間の防災用品と一緒に準備する
🔄 ローリングストックと定期点検で備えを続ける
防災準備に「すべての家庭に共通する完璧なセット」はありません。
同じ人数の家族でも、年齢、健康状態、食生活、住んでいる地域、住宅環境、ペットの有無などによって必要なものは変わります。
まずは基本的な防災用品をそろえる。
そして、
「うちの家族には、ほかに何が必要だろう?」
と考えて追加していく。
これが「家族ごとにカスタマイズする防災準備」の第一歩です。
今日、家にある防災用品を一度広げて、家族みんなで確認してみてはいかがでしょうか。